Catear 屠殺の園
水仙花のHAIN、さっぽろももこコンビの2作目。

ストーリーは、会話と濡れ場が交互にあるだけで、特に話らしい話はなし。
それでも水仙花と共通する「3次元化するキャラクターたち」という特徴は変わってない。
意思を持って語りかけてくるキャラクターの迫力は圧巻。

舞台は屠殺の園と呼ばれる学園。そこを卒業した者は戦争に行くことになる。
キャラクターたちはその学園内で登場人物はオナニーしたりセックルしたりお話をしたりするわけです。
システムは、水仙花と同様に1つ1つのエピソードを章形式で選んでいく、というもの。
プレイ時間は、早けりゃ1時間、遅くとも4時間あれば読み終わると思います。


【感想】
いやはや、相変わらずのメタっぷり、舞台である屠殺の園は、要するにエロゲヒロイン養成所。
次々と生産され、消費され、あっという間に忘れられていく作品達、そしてヒロイン。
そのことを「屠殺」と言っている。
そしてユーザーの心に残れるか、作品として忘れられずにいられるか。
それを「戦争」だと。

非常に資本主義的になってしまった今のエロゲ業界、もっと広くしてオタク業界。
それに対する批判と、ひたすらに「消費」者であるユーザーへの批判でもあるのだろう。

しかしそれはなぁ・・・まさに「それを言っちゃあ・・・」ってな話ではありますよねぇ。
まぁでも僕自身もいつの間にかキャラを値踏みするというか、上から目線でキャラクターや作品をみるようになったから
そこへんを今一度考えるいい機会にはなりました。
最近、自分の批判根性にはほとほと愛想がつき始めたところなんで。
(といっても、今までそんなだったんで、なかなかそれ以外のことを考えるのが難しいというのが悲しいですが)

要するに「本気になれ」ということなんだろうな。製作者も消費者もさ。
これに誘発されてド変態なエロゲー作ってくれるメーカー出てきたら嬉しいなぁなんて思ったり。


【雑感】
どんどんと先鋭化していくシチュエーション・設定を皮肉った「菜食主義者のプロパカンダ」は面白かった。
メインヒロインの椿がとんでもない姿に。ツノ、三つ目、メイド服、眼帯、天使の羽、悪魔の羽、包帯にしっぽに・・・(更にえぐいのも出てきますがここでは割愛)
属性のオンパレード! どうだおまえらこういうのがいいのか! ガハハ!
だいたい、業界が大きくなって細分化が進めば、先鋭化してくるもんですが、ここまでやりますか。恐れ入りました。

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